最近、というか前から孫子を読んでいました。
孫子は戦争に勝つための方法が書かれた本なのですが、戦いというすべてのことに活用できる方法です。
現代でいえば、就活や恋愛、ダイエットなども戦いといえると思います。
目的があってそれを達成したいと思うならそれはすべて戦いなのだと思います。
以前、孫子の関連本を3冊ほど買ったのですが、読んで放置状態でした。
僕はそれぞれの本には読むのにベストなタイミングがあると思います。
孫子を読むべきタイミングはいまだなと感じ、最近また読み始めました。
いろいろと勉強しわかりましたが、人のレベルってその時に応じて変わるんです。
だから、僕はその時々に自分にあったレベルの本を読むのがいいと思います。
不思議なもので同じ本でも時間を空けて読み返してみると前には気づかなかった部分に気づいたりするんです。
僕は本を読み返してみると、前読んだはずなのに、あれこんなこと書いてあったけ?ということがよくあります。
だから、本は何回よんでもいいと思います。何回よんでも新たな発見がありますので。
前置きが長くなってしまいましたが、今回は孫子の兵法についてです。現代にも生かせる戦いの書なので、読んでみるといろいろな発見があると思います。
孫子の中でも最も重要な基本概念についての紹介と現代での生かし方について書いてみました。
孫子とは・・・
中国の春秋時代の孫武が書いたとされる兵法書
兵法書とは戦争に勝つための方法について書かれた書物のことです。
現代にも生かせるノウハウがあり、ビル・ゲイツや孫正義など
トップクラスの経営者も愛読している書です。
現代で言う戦いとは、
受験、就職活動、転職、恋愛、ビジネスなどです。
孫武の基本概念
・戦争は一度でも負ければ終わり
・ライバル多数
孫子ではこの2つの基本概念を前提として、戦略が考えられています。
負けたら終わり・・・だからこそ負けない戦いをせよ
孫武は戦争は負けてしまうと国が亡びてしまうため、よく考える必要が
あるといっています。
戦争では一度でも負けてしまうと終わりなので、孫武が大事にしたのは
「決して負けない」ことです。孫子は勝つことよりも「負けない」ことに
重きを置いています。
それゆえ、孫武は勝算がなければ逃げる方法をとり、勝てる見込みが
ないのに戦うことを愚策だと考えています。確実に勝てるときだけ戦い、
勝てないときは逃げる。それが孫武の戦い方です。
現代の戦いでは小さな失敗は歓迎すべき
しかし、これは現代の戦いではあまり相容れない考え方でもあります。
現代の戦いでは小さな失敗をして、修正しつつ成功を目指すのが
良い方法であるとされています。
今は、戦っても戦闘不能になるような状況が少ないため、少しの
失敗をしても、それを生かしてつぎにつなげれはいいという考えなんですね。
戦争では失敗はゆるされません。ですが、現代の戦いでは完全敗北になる可能性は
低いため、許容の失敗であればしても問題ないということですね。
むしろ、失敗をするほど経験値がたまり、同じ過ちをしなくなるので、
失敗は歓迎すべきだと思います。失敗も経験と考えれば失敗ですら
なくなりますので。
仮説と検証を繰り返す
失敗することでこの方法はだめなんだなと知ることができ、それなら
こっちの方法はどうだろうと、いろいろな方法を試してみることもできます。
仮説と検証ですね。
この方法はもしかしたらいけるかもしれない。やってみたらだめだった。
それなら、次の方法を試してみよう。これを繰り返すことでデータがたまり
どうすればうまくいくのかがわかってきます。
孫武の時代では失敗はゆるされませんでしたが、現代ではどんどん
失敗してもいいと思います。立ち直れなくなるような失敗さえしなければ
失敗は成功へのスピードを上げるものとなります。
孫武の世界はライバル多数・・・勝っても気が抜けない
また、孫武がいた世界ではライバル国が数多く存在し、一度
勝ってもすぐに他の国に攻撃される危険がありました。孫武は
このライバル多数の状況でも勝てる方法を編み出し、これが現代でも
優れたノウハウとして生かされているゆえんでもあります。
ライバルが多く勝ってもすぐに、攻撃される危険がある。このような
状態にあった孫武が考え出したのが、戦わないことです。
勝つための最善の策は戦わないことだ
孫武は勝つために100回戦って100回勝ったとしてもそれは最善の方法
ではないと言っています。
では、最善の方法は何なのかというと「戦わずして勝つ」ことです。
孫武は戦わずに勝つことが最も良い方法であるとしています。
戦争に勝つための書物なのに、戦わないことを進めるのは不思議ですが、
これも孫武が数多くの敵国に囲まれた状況であるがゆえに、生まれた
発想です。
戦争というのは始めてしまうと、多くの食料、お金、兵を消費するものです。
そのため、戦争を始めた時点で、国力は弱まる一方となります。そのため、
戦争を始めるまえに、敵を倒してしまえば国力を落とすこともありません。
戦うことすらせず勝つ、それがライバルが多数いる環境で生き延びる
最善の方法であると孫武は考えたんですね。
敵のいないブルーオーシャンを見つけるべし
現代でいえば、戦わずして勝つことはビジネスの世界でも使われている方法です。
それがブルーオーシャン戦略です。ブルーオーシャン戦略の対比として
レッドオーシャンというものがあります。レッドオーシャンとは競合がひしめき
あっていて、多くの企業が正面からぶつかり合い、お互いに血を流している
ような状態です。
一方ブルーオーシャンとは競合企業がいない状態で、ほぼ独占状態のことです。
ライバルがいない、もしくは弱いため、戦うことすらなく戦ったとしても余裕で
勝てる状態です。
ブルーオーシャンを見つければ戦わずして勝つ状態が整うわけです。
戦いをする上では強力なライバルがうじゃうじゃいる環境で戦うのは良い策とは言えません。
いかにライバルが少ない、もしくは弱い場所を見つけるかということが勝つために
非常に大切になってきます。市場の穴をねらう感じですね。
まだ誰も気づいていない、青く澄んだ海を見つけることが最善の方法なんです。
孫武の基本概念のおさらい
このように孫武は
・戦争では一度でも負けたら終わり
・ライバル多数
ということから
「負けない戦いをする」、「戦わずして勝つ」
ことを原則として戦略を立てています。
現代の戦いで孫子の兵法を生かすには?
「負けない戦いをする」、「戦わずして勝つ」
この考えは僕達が人生で直面するときにも大いに活用できる
方法です。立ち直れない失敗をしない、強力なライバルと正面から
ぶつかり合わないことが勝つためには必要です。
しかし、現代では失敗はいくらでもできます。失敗は短期間で成功するために
かかせません。小さく失敗してつぎにつなげるそうして最速で成功することが
重要です。
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