大詰めの意味・使い方はこうだった!知って得する類語や語源とは?
皆さんは受験生の頃に、学校や塾で「受験勉強もいよいよ大詰めだ!」と教師に叱咤激励された経験はありませんか?わたしはそれを言われ、大詰めの意味を「ラストスパートだ!知識を頭に詰め込め!」というように受けとっていました。
しかし、ある時新聞に目を通していると「~が大詰めを迎えた」という記述を発見!そこでようやく私は、大詰めは多くの知識を頭に詰め込むことではないらしいぞ、と気づいたのでした。
皆さんは「大詰め」の正しい意味や語源を知っていますか?
大詰めの意味・使い方はこうだった!知って得する類語や語源とは?
大詰めの意味は 詰め込む ではない
まず「詰」という漢字の意味をみてみましょう。「詰」には問いつめることやなじること、物をつめこむことや距離を縮めることなど、様々な意味がありますが、大詰めの「詰」がさすのは、どんづまり。つまり、物事の最後、というわけです。
それを踏まえて、大詰めには二つの意味があります。
- 芝居や戯曲の最終幕、一番終わりの場面。
- 展開してきた物事の終わりの段階や場面。結末。
芝居などのラストシーンは①、ニュース番組や新聞記事でよく見聞きするのは②の意味ですね。
大詰めの使い方
初めに書いた「受験勉強も大詰めだ」というのは、受験勉強が最後の段階であることを意味しています。ということは、夏休みの夏期講習で使うよりも年明けに使う方がより近くなります。
また、「国会審議が大詰めを迎えた」や「大詰めの段階に入る」と使うと、なんだか知的な感じがしますね。
類語には何がある?違いはあるの?
「大団円」という言葉を知っていますか?小説や事件、芝居や演劇などの最後の場面をさし、すべてが円満に収まる結末のことです。「大団円を迎える」「大団円へと導く」という使い方をします。大詰めの①の意味を考えると、大詰めと大団円は類語と言えるでしょう。ただし違いはあります。大団円はハッピーエンド、めでたい最後の場面です。それに対し、ハッピーエンドでもバッドエンドでも、最後の場面であれば大詰めということになります。
また②の意味で考えると、終局や終極が類語と言えます。この二つは同音語ですが、終局は物事の結末や事件の終わり・落着を意味し、終極は物事の一番終わりや行きつくところ、という意味を持っています。
大詰めの語源は、実はアレから来ていた
「大詰(おおづめ)」は本来、江戸歌舞伎の一番目狂言(時代物)の最後の幕のことを指していました。歌舞伎を語源とする言葉は多くありますが、実は大詰めもその一つ。初めは一番目狂言の最終幕を指していましたが、次第に一般的に芝居の最終幕という意味になり、さらに転じて、広く物事の終わりを意味するようになったと言われています。
ちなみに江戸歌舞伎では、二番目狂言(世話物)の最後の幕のことを「大切(おおぎり)」といいます。それが現在の「大喜利」の語源であるそうです。なるほど。
大詰めについてのまとめ
- 大詰めの意味は「物事の最後や終わりの場面」
- 「大詰めを迎えた」や「大詰めに入る」と使う
- 「大団円」や「終局」「終極」が類語
- 大詰めの語源は江戸歌舞伎
「大詰め」の意味を正しく理解し、日常生活で使ってみましょう!知的な人になれるかもしれません!