憂鬱だなぁと思うことは、誰しもありますよね。働くなかで大変な仕事があったり、日常で心配事があったりすると、気がつけばそう思っていたり。
ひらがなの「ゆううつ」を漢字に変換して「憂鬱」と書いてみると、この言葉のイメージにぴったりな漢字だ・・・と思いませんか?
今回はその「憂鬱」について、掘り下げてみようと思います。意味と使い方、さらになるほどと思う類語や対義語も解説していきます!
憂鬱の正しい意味や使い方をしっかり解説!!さらに類語・対義語まで!
まずは意味
「憂鬱」は、気持ちが晴れ晴れとしないことや気が塞ふさぐこと・その様子。という意味です。
それぞれの漢字の意味もみてみましょう。
○ 憂 :うれい(心配ごと)。うれえる(心配してふさぎこむこと)。
○ 鬱 :ふさぐ。ある気分などがいっぱいにこもる。
心にわだかまりがあって、気持ちの晴れ晴れしないこと。
※木がこんもり茂るさまという意味もあります。
“晴れ晴れ”というのは、心に不安や悩みのない気持ちが明るいさまをいいます。
まとめてみると、「憂鬱」は心に不安や悩みがこもり、気持ちが暗く塞いでいること・その様子。となりますね。
よくある使い方
いくつか例文と共にご紹介・解説をしたいと思います。
1.「もうすぐ試験があるので憂鬱だ」。
あぁ分かるわ・・・と共感の声が聞こえてきそうですね。試験で点数が取れるか、成績が上がるだろうかという心配や不安で気持ちが晴れない。だから憂鬱だ。
2.「憂鬱な天気」
灰色の分厚い雲が重く広がっているときや雨が降り出しそうな時に、よく使われます。テレビでお天気キャスターが使っているのを聞いたことはありませんか?日中なのに空が灰色の雲に覆われていると、なんだか心まで晴れない気持ちになることありますよね。
3.「憂鬱そうな顔」
不安や悩み、心配ごとがあって気持ちが塞いでいると、どうしてもそのような表情になってしまいますよね。
4.最後にもう一つ。
小中学生の時、漢字練習帳(漢字帳)ってありませんでしたか?漢字を覚えるために同じ漢字を何度も書いて練習するノートのことです。例えばそこで・・・
先生・「はい、漢字の練習です。今から“憂鬱”を5回書いてください」
生徒・「えーこんな画数の多い漢字を5回も書くとか、先生それこそ“憂鬱”ですよ!」
はい、この生徒が使った“憂鬱”は、意味が違いますね。この場合は「面倒くさい」ですよね。
皆さんは日常の中で、面倒くさい時ややる気が起こらない時に「憂鬱」と使っていませんか?「面倒くさい」は手数がかかってわずらわしいという意味ですよ。面倒くさい=憂鬱とはしないようにしましょう。
類語が覚えやすい
特に分かりやすい類語では「陰鬱」や「沈鬱」「鬱々」という熟語があります。どれも心が晴れ晴れしないさまや、気分が沈み塞ぎ込むさま、という意味です。また、近頃はテレビでも雑誌でもよく見聞きするようになったカタカナ表記の言葉では、「メランコリー」といいます。とある歌手の曲名にあったような・・・。
また、何かが邪魔でわずらわしい時や妨げになってうるさいというような時によく使う「うっとうしい」という言葉も類語。実は、心が晴れ晴れしないや重苦しく陰気、という意味もあるんです。漢字で「鬱陶しい」と書くことを知ると、あ「鬱」がはいってる!と納得できますよね。
対義語はこちら
対義語には「明朗」があります。意味は、性格が明るくて朗らかなこと・さま。また「爽快」もさわやかで気持ちのよいこと・さまを意味するので、対義語になりますね。憂鬱の意味に晴れ晴れしないというのが含まれているので、「晴れ晴れ」も反対の意味として使えますね。
憂鬱についてのまとめ
- 「憂鬱」とは気持ちが晴れ晴れしないこと
- 心配や不安、悩みで気持ちが塞いでいる時に使い、「面倒くさい」とは使い分ける
- 類語には「鬱」が含まれるものが多い
- 対義語は「明朗」「爽快」
誰しも憂鬱になることはありますね。でもきっと、晴れる日は来ます。