「粋」というと何を思い浮かべますか?私は「粋」というと、「江戸っ子」が浮かびます!でも、「江戸っ子」って?そもそも「粋」ってどういう意味?と言われると詰まってしまう…。
この言葉、若い人はあんまり「粋」って使わないんじゃないでしょうか?でも他の人が使っているのを聞いたことがある人は多いはず。私は、年配の女将さんが一人で切り盛りしている近所の小料理屋によく行くのですが、そこでは「粋」という言葉をたまに耳にします。
「あのお客さんはいつも帽子をかぶっていて、粋な感じよ~」といった風に。
私は勝手に頭の中で「おしゃれ」と変換しているのですが、きっとそれとはニュアンスが違いますよね。この記事ではそんな「粋」の意味・由来から使い方まで紹介します!
使ってみたい!粋の意味とは?反対語や語源・由来から使い方まで紹介!
「粋」の意味とは?
それでは早速、「粋」の意味を辞書で引いてみましょう(^^)
容姿・気風などが洗練されていて、しゃれた色気があること。あかぬけしている。粋(すい)。
明鏡国語辞典 第二版(出版所 大修館書店)「粋」①
イメージが具体的になりましたね。「洗練」「しゃれた」「色気」などがキーワードのようで
す。ちょっと気になったので「おしゃれ」も調べてみます。
洗練されていて、心がひかれるさま。
明鏡国語辞典 第二版(出版所 大修館書店)「おしゃれ」②
なるほど、「粋」との大きな違いは「色気」ですね。確かに子供に対して「おしゃれ」とは言っても、「粋」と言わないですもんね。
「粋」の語源・由来とは?
さて、意味が分かったところで語源についてちょっと紹介します。
江戸の町人が理想とした美的な生活理念。「意気」から出た語。
明鏡国語辞典 第二版(出版所 大修館書店)「粋」
つまり、語源は「意気」で、そこから「粋」という風に言うようになったということです。ついでにWikipediaには面白い記述がありました。
なお、「粋」は「すい」と読み、「いき」と使用するのは誤用、誤読である
「いき」は本来は“意気”であり、「意気地」「意気込み」「生意気」など、“やる気”や“心構え”などを表していた言葉である。これが江戸初期の遊里で、男女の精神的な“本気”や“純潔さ”の称美語として使われ始め、“ピュア”を意味する「粋」の字が当てられた。
Wikipedia 「いき」2018年7月19日閲覧
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%84%E3%81%8D
うーん、ちょっとややこしいですけど、「やる気」を意味する「意気」に「ピュア」という意味の「粋」っていう字を当てたんですね。だから「粋」は「意気(いき)」とは変わってしまっているので、「すい」と読む、と。
でも国語辞典には「いき(粋)」と載っているので、もう誤用とは言えないと思います。今まで普通に「粋」を「いき」と読んでいた私、ちょっと安心。(笑)
「粋」の対義語
それでは「粋」の対義語って何でしょう?うーん、ださい…?何かもっとぴったりくるものがありそうですね。国語辞典的にはどうなのか、ちょっと調べてみます。
…野暮!対義語は「野暮」だそうです。確かに言われてみればそんな感じですね。「野暮」
の方は「粋」と違って語源は未詳でした。でも「野暮」という漢字は当て字なのでその点は「粋」と少し似ていますね。
「粋」の使い方
さて、最後に「粋」の使い方を例文を挙げて説明していきます。
「彼女は粋な着物を着ている。」
「映画でのあの俳優の台詞はとても粋だった。」
こんな風に、人の「姿」や「ふるまい」などに対して「粋」を使うのが自然なようです。単に「かっこいい」「おしゃれ」と言われるより、「粋」と言われた方が何となく嬉しいかもしれないですね。使い方をマスターしてぜひ周りの人に使ってみましょう!
まとめ
以上、「粋」の意味・由来・対義語・使い方について紹介してきました。何となくのニュアンスしか掴めていなかったのが、ちょっと具体的になったんじゃないでしょうか。
「粋」とは、「容姿・気風などが洗練されていて、しゃれた色気があること」を意味し、「洗練」「しゃれた」「色気」などがポイントとなります!オトナな感じの言葉ですね。
語源は「やる気」などを意味する「意気」で、それに「粋(すい)」という漢字が後から当てられ、今では「粋」と書いて「いき」とも「すい」とも使われます。「粋」の対義語となるのは「野暮」ですが、こちらは語源が明らかではないようです。
「粋」は人の「姿」や「ふるまい」などに関して使われることが多い言葉です。今まで自分から「粋だね~!」なんて、あんまり言ったことがないかもしれないですが、使い方のポイントを押さえて、ぜひ他の人に使ってみてください!これからのシーズンだと、
「あの人は浴衣を綺麗に着こなして粋だね~」といった風に。