ある時ふと目に留まった一貫という単語。あれ、これなんかの単位だっけ?
そうは言っても普段あんまり使うことなんてないし、強いて聞いたことがある使い方といえば、昔の悪ガキが言ってた、百貫デ●なんていう悪口。いえ、私はもちろん言ったことなんかありませんよ。でも、百貫って、なんぼ?
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一貫の意味、四字熟語では?今の重さにすると何キロで一環とどう違う?
一貫の意味は?
辞書を引いてみると、
方針や気持ち、態度などをひとすじに貫き通すこと。
とありました。
その他にも、
尺貫法の重さの単位。1,000匁(もんめ)。今の重さの単位にすると3.75
キログラム
だとか、
貨幣の単位。1,000文(もん)。近世には960文となった。
とか、
鎌倉時代以後、武家の知行高(ちぎょうだか)の換算に用いた単位。
知行高っていうのは、中世、近世で使われた所領地の石高のことで、
10石が一貫にあたるそうですよ。加賀100万石とか時代劇でたまに聞きますね。
あー、そういえば、埼玉銘菓10万石饅頭っていうのがあったような。かなりローカルですが…。
一貫ってずいぶん昔からいろんな単位に使われていたんだなあ。ちょっと驚きました。
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一貫を使った四字熟語には何があるか?
ざっと思いつくのは
首尾一貫
終始一貫
一貫教育
一貫作業
このくらいのもので、特に珍しい言葉は無さそうですねえ。
首尾一貫…最初から最後まで一つの方針、精神で貫かれていること。頑固なまでに自分を変えずに押し通すって感じですかね。
終始一貫…最初から最後まで態度や行動が全く変わらないこと。やっぱり頑固~
あれ?なんかほとんど、いや完全に同じこと言ってるような。この二つは
類義語だったんですね。そう言えば、首と尾っぽ、終わりと始め、同じことですものね。
一貫教育…中高一貫教育のように、学問、知識、技能などを身につけるための教えを一つの方針の下に行なうこと。
今増えてきてますよね中高一貫校。高校受験がないのはいいことですが、代わりに中学受験があるんですもの、どっちもどっちかもしれません。私ならどっちを選ぶか?やっぱりもう一回生まれ変わっても高校受験を選ぶかも。変化は好まない性格なので。
ただ周りが皆中学受験だったら、右へならえしてしまいそうではありますが。
一貫作業…原料から製品になるまでの工程を同じ工場などで一定の方針により続けて行なうこと。
ベルトコンベアーで流れ作業の工場風景、今は機械化が進んですっかり無人の工場もあるかもしれません。でもやっぱり人の手じゃないとダメな工程も多いんですよねえ。頑張れ!人間。
一貫が使われている四字熟語はこれくらいですかね。
他の使い方としては、
一貫性…ひとすじに貫く様子。
裸一貫…自分の体の他に何の財産も持っていない様子。別に重さは関係なく体ひとつという意味で使われています。
などがあります。そういえば、同じ読みで一環ってありましたね。
これは一貫とどう違うのでしょうか?
一環と一貫の違いとは?
一環の意味、調べてみましょう。
全体としてつながりのあるものの一部分。
鎖などの輪の一つ
という意味だそうです。
違いのイメージとしては、
まっすぐな線と丸い輪っか。同じ読みでもぜんぜん印象が違ってます。
漢字って面白いですね。
同じ読みで、一巻の終わり、という使い方がある一巻は、意味としては本や映画などの一つ目のものという単位的な意味しかないので、この二つとは違っています。
まとめ
一貫の意味は
1.まっすぐ一つの方針を貫くこと。
2.重さの単位。1,000匁。キロに換算すると3.75キログラム。
3.貨幣の単位。1,000文。近世から960文
4.中世、近世の領地の石高、10石
四字熟語には
1.首尾一貫
2.終始一貫
があるが、ほぼ同じ意味で、最初から最後まで一つの方針で貫かれていること。
一環との意味の違い
一環は、
1.全体としてつながりがあるものの一部分。
2.鎖などの輪のひとつ。
を表し、真っ直ぐとまん丸といった印象の上でも違いがある。
一貫という言葉、歴史上のあの人も使っていたかもしれないと考えるとワクワクしますね。
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